中国著作権コラム 企業や商品のロゴマークを著作権登録しておくべき3つの理由

そのロゴは狙われています!商標登録と併せて著作権登録の活用を

中国で様々な企業や人気商品/ブランドのロゴマークが模倣されているのは皆様よくご存知のことと思います。そのような中、近年「中国で使用するロゴなどについて著作権登録を行っておきたい」というお問い合わせが増えています。
著作権は、著作物を創作した時点で自動的に発生するものですので、商標のように審査を経て登録しないと効力を発しないという訳ではありませんし、また、日本で創作された著作物であっても国際条約(ベルヌ条約)により中国でも保護されることになっています。
ではなぜ、ロゴマークを著作権登録しておく必要性を感じる企業様が増えているのでしょうか?
それには以下のような3つの理由があるのです。

ロゴマーク等を中国で著作権登録しておくべき3つの理由

 

商標の冒認出願対策として有効

中国商標法第32条は、「商標登録出願は、他人が現有する先行権利を損なってはならず・・・(以下略)」と規定しており、この先行権利にはもちろん著作権も含まれます。中国では、商標の冒認出願が頻繁に発生しており、日系企業様も対策に日々頭を悩ませておられますが、自社が使用しているロゴが中国で他人によって勝手に商標登録されてしまった場合、もしそのロゴを美術作品として中国で著作権登録していれば、その登録証を基に当該商標登録に対し、異議申立や無効宣告請求を行うことができるわけです。実際に、日系企業が中国で冒認出願された商標に対し著作権登録証を証拠として無効審判に勝った例があります

登録されるまでの期間が早い

中国で商標を出願してから登録に至るまでには、1年~1年半の期間を要することが一般的です。もしその間に、第三者が御社とそっくりなロゴの使用を始めてしまったらどうでしょうか?第三者は商標権を持っていなくても勝手にマネすることはできるわけなので、これに対する手立てが必要となります。
著作権は商標のような厳格な審査がなく、申請から1~2ヶ月で登録となります。このため、商標出願前、もしくは商標出願と同時にロゴの著作権登録を行っておけば、御社のロゴを勝手にマネした第三者を著作権侵害で訴えることができます。つまり、商標権を取るまでの防御ツールの一つとすることができるわけです。

コストパフォーマンスが高い

「商標出願を行っているから著作権登録はいらない」という声ももちろんあります。
仰るとおり、商標権は厳格な審査を経た後に付与される権利であり、指定した商品・役務の区分においては専有権を有し、さらに商標又は商品・役務が類似する範囲においても他人の使用を禁ずることができるという強い権利です。このため、中国で商品を販売する、サービスを提供すると言った場合には商標登録を考えることが最優先事項となります。
ただ、商標の場合は標章(マーク)及びそれをどの区分の商品・役務に使用するかを必ず組み合わせて出願しなければならず、商標権侵害とされるのは商標又は商品・役務が同一または類似であると判断される場合のみです。もちろん、全ての商品・役務について商標登録をするには多大なコストがかかりますし、使用していない商品・役務については、「不使用」が原因で取消になるリスクもあります。
例えば、自社がアクセサリーの区分で登録したロゴの商標とそっくりの商標が(自社が商標登録をしていなかった)ホテル業で登録されてしまった、こういった場合に対抗するため、著作権登録をしておくことに意味が生じるわけです。
さらに、著作権登録は商標と異なり更新手続きなどの必要がなく、著作権が存続する限り効力を有するものです。そう考えると、1回の登録で長期間にわたり侵害に対する保険をかけられるという意味で、かなりコストパフォーマンスが高いと言えます。

 

著作権登録では形式面のチェックしかされず、いざ紛争となったときに「独創性に欠ける」として著作物性を否定される可能性があるなど注意すべき点も多くありますが、中国ビジネスにおける権利侵害対策の1つとしては検討に値する手段と言えるのではないでしょうか。
大事なロゴマークについては商標登録のみではなく、著作権登録も絡めた複合的な保護を図ることで、中国知財リスクへの備えを強化されることをおススメします。

中国著作権登録の手続についてはこちらをご参照ください

 

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