「聖地巡礼」ブーム爆発するか、中国旅行サイトとアニメツーリズム協会が提携

中国人訪日観光客の意識が「モノ消費からコト消費」に向かい、単なるショッピングよりも、自然や史跡を求めての地方都市訪問や、独自の体験活動を重視する傾向に変わってきていることは皆さんご存知かと思います。
そして近々、「コト消費」に関わる画期的なサービスが本格化することになりそうです。
それは、アニメのファンがその舞台やモデルとなった土地を訪れるといういわゆる「聖地巡礼」を、中国のアニメファンにも拡大しようという試みです。

2019年1月9日付の中国知識産権資訊網によると、このほど、中国の大手旅行サイト馬蜂窩旅遊網(以下、馬蜂窩)と、日本の一般社団法人アニメツーリズム協会(以下、アニメツーリズム協会)が戦略提携に係るプレス発表を行いました。馬蜂窩の副総裁によると、「聖地巡礼」は新たな旅のあり方として若年層から人気を集めており、特に日本のアニメを見て育ってきた1980年代、90年代生まれの世代にとっては、青春時代を思い出させるイベントとして人気を博しているとのこと。
馬蜂窩が企画している「聖地巡礼」ツアーでも、目的地として上位を占めるのは圧倒的に日本のアニメ作品ゆかりの地ということで、今回の提携に至ったようです。提携により、中国のファンにマッチするような「聖地巡礼」を開発し、また訪日の利便性を高めて、他にはないようなアニメーションの旅を提供したいという考えです。
アニメツーリズム協会はプレス発表の場で「訪れてみたい日本のアニメ聖地88(2019年版)」を発表しており、今後は馬蜂窩のプラットフォームを通じて日本のアニメ聖地観光情報や最新情報を公開し、旅行者にアニメ作品の魅力を再発見してほしいとの考えです。

「聖地巡礼」が活発化することにより、受け入れ側の自治体の準備はより周到なものにならざるを得ないと思います。イベントやその広告宣伝にアニメーションや関連画像、派生商品を用いるケースも多いことから、大前提となる利用許諾取得などの手当ては勿論のこと、観光客による著作権侵害行為(無断複製など)が発生しないような手立てを取ることも必要になるでしょう。

アニメという日本が誇るコンテンツを通じた国際交流が成功するよう、知的財産権保護の角度からもいろいろと検討していきたいものです。

(日本アイアール A・U)